神戸オフ 春 2005 07

お次は中本さんのお持ちになったウオッシュバーンと白井ギターさんのFaithです。 中本さんはこの日、わざわざ3本もお持ち下さいました。ホントにありがとうございます。

まずウオッシュバーンですが、90年代にごく少量だけ作られた最高機種D56SWサバンナのようです。 ご本人はあまり詳細を気にせず、ご友人のお薦めと言うことで入手されたそうですが、 この機種に限ってはいまロッコーマンが代理店になった「ダナ ボジョアー」が当時製作していました。 ある意味手工ギターといえます。オリジナルのウオッシュバーンは、ご存じのように戦前頃から優れた ギターを作っていましたが、アメリカの常なのかブランドの売買で一時期ほとんど名前を聞くことは ありませんでした。それが90年代に入って本格的に再生産され、しばらくしてこのギターのような 高級機種も作られるようになりました。デザインはいかにもアメリカンスタイルで、ギブソンやモスマンの 雰囲気がちょっと感じられます。    
白井ギターさんの方は、ごく初期にお作りになったFaithです。実はたまたま先日白井さんからお電話があり、 そのとき直々にこのギターについて少しお話を伺うことができました。シトカ、ローズというオーソドックスな 構成ですが、非常に特殊なブレイシングが施されています。画像は白井さんのサイト(Gallary)にあるので、ぜひご覧下さい。 ファンブレイシングの左右のバーに、組まれたバーが伸びる構造ですが、強度は通常のXよりもあるそうで、 歌の伴奏やブルースなどを自分で演奏するために作られたそうです。音もそのような構成に感じました。 中本さんは大変に歌い込まれた渋い「唄歌い」さんですから、出会いは必然だったのかもしれませんね!
背面です。Faithは見事に目の揃った上質のローズウッド。ヒールは非常に小さく、低くなっています。 ボリュートはしっかり形成され、ヘッドに綺麗なRで繋がっています。ボディシェイプはとても綺麗な円の融合型。 いかにも「鳴りそう1」という印象です。

さて、このウオッシュバーンですが、わたしは最初普通に「マホ」だと思ってました。ところが皆さんのお話を聞くと どうも違うらしい。よくよく見ると、「コア」でしたw。一部コアのものがあるのは知っていましたが、 実際に見るのは初めてでした。フィギュアが出ていないだけで、角度を変えるとキラキラと光ります。 画像でも左下など一部光っていますね。全体的にこのような反射を持っています。 なかなか味のある美しい木です。
サイドは、よく見ると非常に細かい薄い虎目が見えます。バックは、とても大きな虎目が薄く入っていますので、 光の角度によって様々な表情が見られます。なかなかにいい感じw。 音はとてもボリューム感があって歯切れよく、明るいトーンです。当日中本さんは弾き語りだったのですが、すごく上手い方で、 歌う声とギターの音が綺麗なハーモニーで活かされていました。このウオッシュバーンも隠れた名器でありました!

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