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スキャロプドナットを作ってやろう!と思い立ち、部材などを揃えて 準備していましたが、とりあえずやってみよう!と、無謀にもとりかかって しまいました(笑。まずは素材の紹介ですが、一般的には真ん中の材は メイプルなどの木が使われていることが多いようですが、今回は以前入手した 象牙が反ってしまったものがあったので、それを真っ直ぐに削って使うことに します。なので、画像のようにエボニーと象牙のみの構造となりました。 これらを必要な厚みまで薄くしていきます。 |
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うちには電動工具が全くないので、すべて人力で行います。疲れます。 この画像は、真ん中用の象牙を真っ直ぐにならし、平面を出した状態です。 下の角材はエボニーの固まりで、よく時計部屋の撮影で使っているアレです。 その上に両面テープで、エボニーを削るために貼りつけてあるのですが、 この状態にするまでに厚みを半分くらいまで別個に削り落としています。 分厚く見える象牙の厚みは、この状態で2.5mm。真ん中のものは約1mm 程度まで削った状態です。もともとこれも2.5mm程度あったので、粗い 紙ヤスリの上でぞ〜〜り、ぞ〜〜りと、のんびり削っていました。それにしても 細かい粉のでるわでるわ!(笑。掃除が大変ですね〜。 |
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これは先程述べたエボニーを削っているところですが、この状態に するまで個別に削ってあります。両方の厚みを揃えるために、こうして 同じ平面上に固定し、もう一つのエボニーの固まりに紙ヤスリを貼りつけ 削りながら厚みを揃えていきます。今回は厚みが見える場所になるため、 平面の正確さと同時に厚みのそろい具合なども慎重にやらないと、できあがりが みょうな具合になりそうです。画像ではエボニーの粉がいっぱい乗っかって いますね(笑。角材の真ん中に見える線は、両面テープの張り合わせ部分です。 |
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ある程度まで削れたら、きちんと厚みを計測します。普通はやりません(笑。 今回は、ナット全体の厚みが約5mmで、手工ギターなどはもう少しある のでしょうが、既存のものとの交換なのでサイズが普通の厚みです。その分 サンドイッチされるエボニーと象牙は薄くしないと、弦の支持に重要な指板 側の象牙が薄くなってしまい、音にもよくありません。最終的にはそれぞれ 画像のように0.4mmまで削りました。計算上では0.3が良さそうだったのですが、 実際に削ってみたところ0.4ぐらいが妥当だったのでこのサイズとしました。 各部所を測ってありますが、0.02mm差でばらつきがあります。それでもなんとか 0.40〜0.42の間に揃えています。圧着するにせよ、この程度の差でないと 押さえ込めなくなりますので、平滑度の維持には苦労しました。 |
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中に入る3枚が仕上がった状態です。両端の部材は、ここで削るのではなく 接着してから削ります。理由は、現物あわせで進めているのでサイズが小さく なりすぎる事を避けるためと、指板側とヘッド側で象牙の厚みを変えようと 思っているので、いま削らない方が良いからです。接着時に接着剤が付くので 削って掃除すると厚みも変わってしまいますから、それも避けたいところです。 この状態では、すべての厚みが合計で6.5〜6.8mm程度あります。 まだまだかなり削り込まないと行けませんね〜。 |