◆ Roy Noble ブレイシング

最初はとりあえずラベルから。円形ですが、下がブレイスで切れているのが特徴w。 作者の直筆サインがあります。よ〜〜く見ないとわかりませんが、この円、カッターか何かで 手で切ってますw。なので、実はかなり凸凹だ〜!ノーブルじぃさ〜ん、日本には円カッターってのがあるよ〜。 そのあと下を真っ直ぐ切ればいいじゃないかw。いや、味があって良いんですがね。    
こちらは特徴的なXブレイシングです。かなり深いスキャロプがかかっているのですが、他にも いろいろ特徴があります。まず、交点の部分をご覧ください。木のカシメのピンがうってあります。 これは剛性を上げるのに有効ですが、工作は面倒です。かなり正確に径を出していて、 ぴったりとおさまっています。このあたりはさすがです。

さて、最大の特徴に気がつかれましたか?そう!通常と2本の斜めのブレイスが逆!! 低音側から、高音側へ伸びています。写真の裏焼きじゃありません。てか、デジカメに裏焼きないしw。 よく目にすることのあるマーティンなどでは勿論、高音側から低音側へ行きます。 通常の設計からいうと、ぶっちぎりに変ですw。バーそのものはちょっと細く、高さもありません。 ただ、両端ともかなり削り込まれていてトップのエッジ部からはかなり動きやすそうな形状です。 しかも!!
これをよくご覧ください。Xブレイシングの終端、スキャロプの先をもう一度小さく、深く削り込んであります。 最近ではXの終端をカーフィングに咬まさない設計も見られるようになりましたが、ノーブルの場合 ほとんどそれと同等くらいまで削ってしまっています。Xのスキャロプもかなり深いです。 他のバーも従来の伝統的なものと較べると背が低く、形状は末端だけが深く削られ、それ以外のところはかなり プレーンに残されています。そして、通常なら2本のサブはトップエッジでゼロになり、カーフィングまでは 届かない事が多いのですが、どうもこの2本、カーフィングとかみ合っているように見えます。 こんなところもなんだか普通じゃない!w
少し違う角度から。ドーミングしてあるとはいえ、やはり2本のサブは棒みたいw。 接着はかなり丁寧で、接着剤のはみ出しなどは見られません。ごく一部にありますが、それを見る限りでは ブレイシングの接着は膠ではなくタイトボンドのようなモノみたいです。ブレイシング材などは、 どうやら同じアディロンを使っているようです。サイドにはまったく割れ止めがありませんが、 表裏の木目は完全に同じw。どうすんだぁ!割れたらパッカリいっちゃうじゃないか〜!w
低音側の取りまわしです。2本のサブに、外の短いブレイシングが繋がるような配置ですね。 しっかりXと組み合わされています。この接点部分は各者各様で、Xと組み合わせずにただ接しているだけのもの、 接する部分も削り込まれてXとの関係がほとんどないもの、など、本当にさまざまです。近年ではバーではなく プレートで補強する製作者も出ています。設計上も興味深いアプローチです。

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