Old GROVER のグリスアップ

●はじめに

皆さんは古いグローバーのついたギターをお持ちでしょうか。中にはずっと人生を一緒に過ごしてきた、
まさに相棒と呼べるギターもあるのではないかと思います。でも、さすがに長い年月を経たペグは
巻き味や精度が落ちてきていることもあると思います。

ここでは、そんなオールドグローバーをかんたんにグリスアップしてみよう!というページです。
もちろん精度が戻ることはありませんが、グリスアップによって巻き味はぐっとよくなりますし、
ガタやゆがみの発見や解消にも繋がります。一度お持ちのペグをご覧下さいませ。

なお、今回は古いグローバーに限ります。シャラーやゴトーなどは、少し違った構造になっているので
かんたんに軸が抜けないケースが多いです。他メーカーの参考にはしないで下さい。

まず、ギターからペグを外します。このとき、できれば6個の区分けできる箱のようなものを用意すると あとあと便利です。というのも、長い間同じ部品で動いてきたので、特にウォーム軸とギヤは各ペグそれぞれ摩耗の度合いが違い、 ごちゃ混ぜにしない方が良いと思われるからです。作業してみて気づいたことの一つです。

とりあえず全部外してみました。ほとんどいじられたことがないらしく、いくつかはヘッド側の締め込みが 固くて回すのに慎重になりました。状態を確認しながら進めましょう。

このペグはCE-1500(79年製)についていたグローバーUSAです。つまみネジはマイナス。 つまみ自体もかなり摩滅して、メッキがほとんどなくなっているものもあります。ボディの方は 比較的きれいに残っていますが、ペグポストにはかなりこすれた跡があります。    
まず、つまみ(ボタン)を留めてあるネジをゆるめます。これも、いくつかは非常に固かったです。 頭をなめないよう、サイズの合ったドライバーを使いましょう。このネジはなめると代用がききませんからね。 画像ではワッシャが貼り付いて出てきていません。グリスが固くなっています。
ネジをゆるめてつまみを引き出します。ここでも、やはり固くてかんたんには抜けませんでした。 あまり無理をせず、じっくり抜くようにしてください。とんでもなく固い場合、熱湯をかけるとグリスが 溶けて抜きやすくなりますが、すばやく水を拭き取らないとトラブルの元になります。

ここで問題発見です。図のようなワッシャの順、赤が金属ワッシャ、青がナイロンですが、これは通常逆です。 家にある他のギターのものを見ると、すべて本体側から ナイロン、金属 の順でした。 おそらく昔付け替えたときに逆転したのでしょう。そしていまだに留めネジ側のワッシャが出てこないw。
とりあえず一気に進めますw。 つまみを抜いたら、黒い軸がありますのでそれを軽くつまんでくりっくりっ、とひねってみてください。 すると、抜ける側になったときに「ぴょこん」とおしりから飛び出します。抜け側へゆっくり回すと そのまま抜け出てくるはずです。逆には回りません。

すでに抜いたのがこの状態です。グリスがこびりついていますね。すれた跡もあります。がんばって掃除しましょう!

次のページ

ぎたおたページへ