スギクラフトスペシャル!

ここで、いるかやさんのご協力によりけっこう細かく見ることができた
スギクラフトさんの特別モデルをご紹介!
 トップ側から見たところですが、なによりまずそのスポルティッドメイプルの
ロゼットが注目ですね!今までにあまり見ない斬新さです。オールドファッションの
デザインもものすごく好きなんですが、こういうのもいいですね〜。存在感があります。
細かいスペックはいるかやさんのサイトを参照していただくとして、ここではその音とか
印象なんかをご紹介いたします。でも、あんまり信用しないでね(笑。
   
サイド側からです。コンターはありませんが、これでコンターありならすごいものに
なりますね!必要かどうかはよく考えないといけませんが(笑。弾きやすくはなりますね〜。
ボディ厚はそこそこあると思います。音の深みというか、響き感を考えたのでしょうか。
小型のボディで容積をある程度持たせるのは、最近のフィンガー系の基本ですね。
そういう点から言うとOOOなんかはボディ厚が少し少ないので反応はイイのですが、
落ち着きのない音になることがあります。難しいとこですけどね〜。
杉田さんの特徴であるカッタウェイ部分。ネックに差し込む形で側板を留めるので、
こういう構造が可能です。ネックブロックと一体化したネックなので、
ジョイント、という概念がありません。クラシックギターではよく見られる手法ですが、
手間がかかるので通常のアコギには使われない方法ですね〜。ぶっちゃけ側板がネックに刺さっている!
といってもイイでしょう(笑。スギクラフトの大きな特徴の一つです。
おかげでほとんどヒールレスに近い形状が可能です。ていうか、これヒールレスだよな?(笑。
ハイポジションの弾き易さは言うまでもありません。バックのアーチはそれほど強くないかな?
バインディングはカーリーメイプルで、何層も木を合わせた、シンプルだけど品のいい
バインディングですね〜。ローズも目の細かい、奇麗なのが使われています。
カッタウェイを正面側から。
指板に続くロゼットが、とてもかっこいいですね〜。
実のところ、これはかなりめんどくさいらしく、次のはどうしようかな〜と
武田さんはいってました。確かに、柄を合わせるのはとても難しいですね。
スポルティッドメイプルの模様も、細かくて奇麗です。これらの模様を上手く合わせるのも、
手間のかかる要因でしょうか。それと、フレットエッジの仕上げは最高に良かったです。
トップのスプルースは色白で美人ですね。けど、1〜2年もすれば灼けますけどね〜(笑。
バックのブレイシングは、近年に見られるような背の高いモノが見えます。
フィンガー系ではバックを固めないのが主流となるのでしょう。
うちのもバックXなのはその辺りのこともあってのことです。
バックです。センターに幅の広いカーリーメイプルがストライプとして入っています。
左右のバックを、広めのセンターストリップで分割するデザインは、
最近の手工系作家の間では多くなってきたタイプです。これとは別に、センターに何も入れず
板同士をつらつらで継ぐのも見かけます。個人的には、デザインはこういうタイプが好きですが、
バックを鳴らしたいので接合部を減らすためにいきなり板同士を繋ぐ方法を考えています。
特にバックブレイスとの関係で、ラダーなら問題ないのですがバックをXにすると、
どうしてもセンターの接合が意味を持ってきますので、こういうのはできないな〜と思ってます。
でもこれかっこいいんですよね〜。このギターはバックも目の細かい色の濃いローズで、
ことさらメイプルとの対比が際だっています。ヒールの低さはこの画面でもよくわかりますね。
最後にヘッドを。
まさにここはかなり力が入ってますね!スポルティッドメイプルの模様といい、
模様を生かしたトカゲのインレイとアヴァロンの月。かっこいい!
ペグはフリーホイールタイプというモノだそうで、おそらく精度が高いのでしょう。
見た感じ、オープンタイプのシールドギヤという感じでしょうか?意味わかります?
スロッテッドヘッドも、最近ではよく見かけるようになりました。
良い意味でマーティンなんかのイメージから脱却できているのだと思います。
マーティンなんかが基準に置くスタンダードと、こうした手工系作家の考えるアイデアやデザインは
必ずしも連動する必要はないと思っています。これまでは受け入れ側に先入観があって、
マーティンと似ていないとダメな空気があったことは否めません。これからは、そうではなく
どんどん独自色を発揮していただきたいモノです。その点でも、このギターの存在感はスゴイ!
あ〜、音の話を全然してませんが(笑、これは押尾さん登場で持って行かれたこのギターです。
あっという間に女性に囲まれる押尾さん(笑。私のカメラ位置がそれを雄弁に物語っています(笑。
音的には、いつもの杉田さんの感じなんですが、よりハッキリした切れのある音だったように思います。
通常のモノとはやはり、少し違った感じでした。スロットヘッドは、ボリュームがかなりあって
ヘッドの軽量化という点では全く意味は違うようです。少なくともヘッド部の重さは通常か、 それ以上のようです。かなり材のボリュームがありました。
倍音は切れのある音の上に乗っかっている感じで、ぼやけた感じにはなっていません。
それよりも、芯のある音がしっかりと鳴る感じで、粒の揃った音、というイメージです。
分離の良さはかなりのモノで、フラットピックで単音弾きでは相当いい音がでそうです。
マァ、とりあえずは一度試奏する事をお勧め(笑。好みかどうかが最大のポイントなので(笑。
このクラスだと、音の良いわるいは意味がありませんと思いません?好き嫌いで決めましょう!
人がなんといおうと、自分が好きかきらいかで良いと思うのですよ(笑。