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あまり見かけない顔なので、ちょっと不思議な感じですね。ラウンドショルダーのSはもうすこし
伸びた顔ですし、ギブソンのはまた全然違う表情です。シトカのきれいな杢理がきめ細かさを感じさせます。
ピックガードは私はこういう鼈甲タイプが大好きでw、パターンもいい感じです。
ラッカーの艶も、とってもいいと思いませんか?
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ブリッジも手堅くオーソドックスなデザインにショートサドル。エボニーのいい感じの材です。ところでこの
ブリッジには弦溝がありますが、近年のマーティンはこれを省略してしまったため弦の収まりがよくないものが散見されます。
ピンフィッティングとともに調整するとかなり良くなると思うのですが、大切なギター、少しの手間はかけたいものです。
もちろんこのギターのフィッティングは完璧ですw。
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ジョイント部分。ヒールキャップは少し背の低い独自のデザイン。バインディングやトリムはウッドなので、
このあたりの雰囲気も、シンプルながら高級感がでている要素だと思います。バックのローズはなかなかいい感じです。
そういえばバックセンターのジグザグストライプ、うちの古い国産では山形がつながっていてあいだの白いピースがありません。
年代によって違うのかもしれませんね。
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ショルダー部分です。無着色なので、各材の違いが良くわかります。特にマホガニーは無着色だとかなり色は薄いです。
肩のRは通常とはかなり違うため、曲げるのにも苦労しますね。特にネックとのジョイント部分にはっきりわかるような直線が
入ってしまうとラウンドっぽくなくなっちゃうので難しそうです。このギターはご覧のようにきれいに丸くなっています。
もちろんジョイント部分は直線でしょうが、ぎりぎりまでRが維持されています。
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サイドの割れ止めあたり。薄く細いスプルースが多めに貼られています。これはウェスト部のRが通常より緩やかなので
工夫されているのだと思います。ボディのトリムの白黒もバインディングと同じくウッドのもので、細いストライプが上品さを
出しています。
ウッドの微妙なテクスチャの違いが、このサイズでも雰囲気を作っています。セルだとどうしてものっぺりした印象になってしまいますね。
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最後は出品ギター勢揃い。マダガスカルローズのオリジナルボディ、マホガニーの12F/OOOタイプ、それにラウンド14Fローズと、
今回は幅広いギターがそろいました。いずれも非常に美しい音を聞かせてくれました。それぞれ特徴もはっきりしていて、
製作者の技術、音のバリエーションを堪能できました。
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