エドワード・ホイヤー


今回は、改めてホイヤー188シリーズの一つ、205/1をご紹介です。
実際にはかなり小ぶりの時計で、そこに細かい文字や機械がぎっしりと
詰まっていますので、いつもより画像が大きいです。よろしく。
これがホイヤー188シリーズ 205/1です。そもそもこの時計は、TAGホイヤーがホイヤー150周年の 記念に復刻版として製作したもので、TAGと合併する前の、会社の発足の頃のブランド名である、「エドワードホイヤー」が 記されています。従って、メーカーとしては現在のTAGホイヤーと全く同じ会社です。デザインはやはり当時のものを使い、 これ以外に3種類のケースがありました。それぞれが違ったラグと文字盤を持ち、一部はボーム&メルシーとも共用されました。 ですので、ごくまれにですが同じケース、文字盤で会社違いを見ることがあります。この時計では、そのうちの205という形式で、 やや装飾的なケースにアラビア数字が使われています。

仕様は、真鍮のケースに金メッキ。金の針に黒の塗装がされています。このシリーズに金属のベルトはありません。すべて 革ベルト仕様で、オリジナルはカーフのステッチありです。

文字盤は、12時側に日付とムーンフェース。3時側に30分計。6時位置には12時間計。そして9時のところにあるのが 秒針です。センターには長針と短針、そしてクロノ針があります。一般的に秒針に見えるのが、ストップウォッチの役目を するクロノ針です。

さて実際にはこの後、ホイヤー自体が LVMHグループに吸収され、この時計の意味が変わってしまいました。 そのお話はまたのちほど    
サイドからの画像です。上の画像とも見比べながらお読み下さい。
操作は、真ん中にあるのがリューズで、これは手巻きなのでゼンマイの巻き上げと、 時分の調整を行います。12時側(右)のプッシュボタンはクロノ針のスタートと停止、及び再スタート。6時側(左)は、クロノ針が止まっている ときのみ機能し、止まっているときに押せばすべての計測針がゼロ復帰します。これはメーカーによって違い、モヴァード等では逆のことがあります。 画像にはありませんが、左側の面にもごく小さなプッシュがあり、日付とムーンフェースを早送りすることができます。 ただしこの作業は注意深く行わねばならず、かならず長短針が12〜6時の部分にないと、ギヤを破損してしまいます。 この調整は完全にムーブメントごとに違い、たまたま1883ではこうですが、他でも同じ、ということではありません。ご注意を!!
裏ブタです。ケース自体は細かなデザインを再現するため、加工のしやすい真鍮になっていますが、裏蓋は汗や防水などのため ステンレスになっています。画像は文字が読みやすいように加工してあります。

裏ブタには、下のプッシュ位置辺りより右回りで

SWISS MADE WATERRESISTANT 30M ・ STAINLESS STEEL BACK

とあります。真ん中には

Ed Heuer & Cie
Switzerland
188 205/1

です。
尾錠です。オリジナルの尾錠は大切に保管しましょう。ベルト交換の折、店に頼む場合は必ず返してもらう確認をしましょう。 これはホイヤーのマークである5角形があしらわれています。メッキなのでややはげてきていますね。それでもかれこれ10年以上使っているので 大変堅牢な、上質のメッキが施されているのがわかります。ベルトは今はたまたまカミーユフォルネがついていますが、 もう何回交換したことやら…w。革ベルトは完全な消耗品なので、いまではオリジナルはさっさと交換してしまう癖がついています。 ところがこの時計を買った当時はそういうことがわからず、オリジナルを使いつぶしてしまいました。高品質なものではありませんでしたが、 やはりオリジナルは保管するべきでしょう。また、ベルトを変えるだけでものすごく違ったイメージになります。ぜひ試してみてください。

ムーブメント

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