神戸オフ 春 2005 01

まいどども!

このたび、いろいろな皆さんのご協力により地元神戸にて「春オフ」開催でございます!
とりあえずいきなりですが、皆様ありがとうございました!
というわけで、オフ会レポでございます!
トップバッターは、今回の声かけ人でありますmifuさんです。お持ちになったのは フィ−ルズのカッタウェイ。ヒロコーポレーションさんが手がける、ハンドメイドの少量生産ギターです。 昔から知る人ぞ知るというマニアックな?wものですが、常に高い評価を得ているとても優れたギターです。

これはスプルーストップ、カリーメイプルサイドバック(センターハカランダ)という、これまたマニアックな?スペックw。 装飾等はほとんどなく、非常にシンプルですが丁寧な作りの逸品です。購入されたのは80年代とのことですが、 当時このデザインがあったことに驚きです。現代的視点でも普通にフィンガースタイルのギターとして優れたデザインですね。    
ややサイドから。カーリーメイプルが美しいです。バインディングはローズ(ハカ?)などのウッドマルチプルバインディング。 ネックは当時の国産としては大変珍しいワンピースです。個人的にはワンピースネックがどれほど音に関係するかは やや疑問を持っていますが、ヒールを接ぐより高価になるのは間違いありません。

よく見るとバックのブレイシングの連続でサイドの割れ止めが続いていますが、現在サイドに対する考え方でこのような 工夫がしばしば見られます。ヤマハの新型Lもその辺りを積極的に進めた設計になっていたと思いますが、 すでにこのころ類似したものがあったことに驚きです。

ブリッジは両端をすっぱりと斜めに切り落としたシャープなもの。ちょっとクラシックなピラミッドブリッジのテイストも伺えるような デザインですね。つい先頃ネックリセット等のメンテナンスを終えたところでセッティングも完璧です。
裏側から。ネックヒールもこれまた美しいかまぼこ型。サイドのカッタウェイとの連続のラインも見事です。 バックの美しいカーリーメイプルがスゴいですね。センターのハカランダも柾目の良いものです。 ところでこういう真ん中の狭い3Pバックをときどき見かけるのですが、ぜひ設計者にどのようなねらいがあるのかお聞きしたいですね。 2Pよりは低音をコントロールできるでしょうし、このギターではかなり比重の違う木を使っていますので、そのあたりも 大変興味深いところです。クラシックギターのバックは、意外とアコギよりも様々なパターンがあって、3Pもよくあります。 音のねらいがはっきりしているからこその設計だと思われます。
音はとてもクリーンでクリスプな感じですが、固いわけではなく音のふくらみが豊かです。メイプルはよく固い音と言われますが、 うまく鳴らすととても表情豊かな音がします。密度自体は一般的なローズなどよりも軽く、内部損失が多いのでそのあたりの 特徴をうまく使うことが難しい材だと思います。このギターは綺麗に鳴るメイプルの良いところを十分に引き出していると思いました。

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