貝素材 その1

ここでは、ギターそのものには全然関係ないが、
時としてとても重要な?w価格に響く「貝素材」に
ついてお話しします。今私はおれぎたのインレイ用に
貝素材を地道にw買い集めているところです。
初回は素材そのもの、次にラミネート素材について、
最後に加工などについて進めたいと思っています(予定

ギターはデザインもとても重要で、装飾は製作者の
ポリシーを反映したりします(たぶんねw。そのインレイ
デザインは古今東西のいろいろなモチーフが用いられ
私たちを楽しませてくれますね。
   
突然始まりますが、上の画像はソリッドの手持ち素材。
そして左はその中でレッドアバロンと呼ばれるものです。
MOPよりも、微妙に赤い光り方なのがおわかりでしょうか。
角度によってかなり変化し、撮影はムズカシイ…。
インレイに切り出すときには、使う角度も考えないと
思うような輝きにならないようですね。
縞模様の多いハートアバロンはもう少し価格が高く、
こうしてのんびり買っているだけでも結構大変w
これを切ったりハッタリ磨いたりでは、ギターも高くなるって
ものです。せめて自分のは自作して、コストダウンに努力!
いや、コストの検討からすると高くつくのは間違いないんですがw
これはブラウンアバロンシェルというもので、もともと
インレイ用の素材ではありません。画像では黒蝶貝のように
写っていますが、実際には茶色がかった物で、珍しい
素材です。元の貝が小さく、大きな物、厚いものが取れない
のでほとんどインレイには使われません。たまたま入手
しましたが、使う予定があったわけではないので、どこで使うか
思案中ですw。厚みもレッドアバロンの倍以上あり、これを
同じ厚みまで削るのも芸がないというかもったいないというかw。
厚みを生かした使い方を検討しています。線刻ではなく、
肉厚彫りにして立体感を出すなどの螺鈿の技法も良さそうです。
なんか考えますw
これはおなじみMOPです。これもインレイ用ではなく、サドル用ですw。
通常のマーティンのサドル2枚分がこれで取れます。硬い…w
厚みは4mm以上あり、サドルを作るといくばくかの細かい部材が残るので
それをインレイに転用するつもりです。いわば助っ人要員。
サドルを作ってみてわかったのですが、貝は非常に硬く、もろい素材です。
何層にもなった形成層は割れる向き(目)もあり、うっかりすると
簡単に欠けてしまいますし、インレイ用に薄くなったものだとなおさらです。
輝きのきれいなうねうねした部分は、それだけ形成層が複雑な組成を
しており、ヤスリで削るには硬く、ノコで切るには欠けが心配される
難しいものだとわかりました。難儀な…w
切っていてわかったことは、貝はほぼ完全に不透明で、よほど薄く、
目の大きい部分でないと下が見えることはないようです。0.3mm程度
でやっとうっすら見えます。MOPも同じで、ほとんど下地は見えませんが、
光の反射角度は大変微妙で、これを生かすためにはもったいない
使い方をしないと上手くいきそうにありません(泣
改行位置がめんどくなってきましたw。横幅揃えの方が読みやすいかもしれません。

で、これはさきほどのレッドアバロンの裏です。複雑な輝きではこちらの方が美しいのですが、 いかんせん取れる部分が少なく、歩留まりが悪そうです。ただ、うまくすれば両面を効果的に 使えるかも??という期待はありますねw。意外と虫食いの穴みたいなのが多く、 アワビ系の特徴かもしれません。MOP系ではあまり見かけませんので。 そういえば貝の種別をやってませんがw、ご存じのように「アバロン=アワビ系」で、 「マザーオブパール=真珠母貝」です。ただ、真珠母貝は種や科の名称ではなく、真珠層を持ち 真珠を持つことのある、一般的には2枚貝を指します。ちなみにアワビは巻き貝です。これら以外に、 巻き貝では「夜光貝」が「青貝」の名で売られていることがあります。ほとんどの場合、薄貝という 0.3mm程度にスライスされた螺鈿細工の素材としてですが。手持ちありw。
これはその薄貝として売られているモノで、インレイにはあまり向いていません。 ただ、これを別の物にラミネートすれば使えるので持っています。単純にアバロン系なら 「アブラム」の商品名で厚いものが市販されているので、そちらを買った方が簡単です。 ということが最近わかりましたw。これはもう7〜8年前に買ったものなので、当時は単に 物珍しさで買っちゃったというのが本当のところw。

上がグリーンアバロンの寄せ集め。下がレッドアバロンの薄貝です。
アップ。貝殻の曲面がまだ生きているので、このままでは使えません。 螺鈿は漆の上にこれらを置き、塗膜の厚みで平滑にするので貝は薄い方が漆も手間も省けます。 そのような理由で薄いのですが、ギターのインレイにする場合これでは薄すぎますので、 何層かにしなければ持ちませんし、研げばすぐに下地が出るので少なくとも3〜5層は必要です。 使いどころはムズカシイですが、上手くやればバリエーションが広がります。

今回はとりあえずここまでw。AFFで買った大きなMOPは次回です!



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