スキャロプドナット製作 02

とりあえず借り組みしてみました。この状態で圧をかけたとき、でこぼこや
がたつきがないかをチェックします。厚みがガタガタだと、いくら圧をかけても
密着せず、最終的に無理が出てきますので慎重にチェックします。さいわい今回
大きな問題もなく、きちんと平面が出ているようです。また、この時点では
左右の長さはかなり長いままです。これは、余裕を持っておいて接着時のずれに
対応するためで、たいていの場合は接着中にゆがんだりずれたりするものですから
余りにも正確に作ったものを接着すると、寸法が足りなくなったりします。
素人には、そういう気配りが必要です(笑。プロの人は無駄が少ないでしょうが、
素人はそのぶん安全マージンが必要ですね(笑。

実はこの画像は、最終の厚みになる前なので厚みがけっこうまだあります。
最終はもう少し薄くなっています。何度もチェックしているので、最終のを
撮るのを忘れました(汗。なにせ作業を止めて撮るもんで…。
   
実際に接着中です。今回接着剤はちょっと悩みましたが、とりあえず
タイトボンドでいいだろうと思い、それを使いました。かなり長期間
使い続けるのと、完全に一体化して欲しいのでタイトボンドはやや不安
があるのですが、エボニーも象牙も金属に比べれば多孔質な事と、接着時
に余分な接着剤のはみ出しが必要で、後で整形するのが前提でしたから
これでいいだろうと考えました。他には瞬間接着剤のような強力で強固に
変質するものがいいと思うのですが、瞬間接着剤の場合位置決めに必要な
時間が非常に少なく、作業がもたつく可能性があるので危険でした(笑。
結論から言うと、タイトボンドで十分大丈夫でした。エポキシ系も考え
ましたが、変色しそうだったので今回は避けました。
画像では、圧をかけたことでかなりの接着剤がはみ出していますが、これは
必要なことで、十分に接着剤が回っているかをチェックする目安にもなります。
完全に乾燥すればかんたんに削れるので、にゅるっとはみ出させました(笑。
整形の部分ははしょって、角材の完成です(笑。これで一応ナットらしくなって
来ました。成型すると行っても、ズレてでっぱった所や接着剤をごりごり削っていく
だけなので、どうというものではありません。ただ、この時点で各辺ができるだけ
正確に90度を保つようにしておかないと、この後厚みを減らしていくときに修正を
かけながらの作業となり、面倒が増えます(笑。
実際にはやはり修正しながらの作業となり、底面と指板側の垂直を保つのがかなり
大変でした。弦の乗る側は気にしなくていいので、適当です(笑。
だいたいのサイズを揃えた状態です。左右の長さはこの時点でほぼ同じに
してあります。実は今回製作するに当たって、1弦を1mmほど内側へ寄せる
事にしていました。指の腹が当たり、ミュートがかかってしまうことがあるので
内側へ移動です。そのぶん全体の弦のピッチも狭くなるので、元の弦の位置を
現物あわせで書き写すことができず、いったん下書きで検討してあります。
せっかく新しく作るのですから、少しでも何か改良点を加えたい所です。
元々ラリビーの指板幅が45mmと、手の小さい私には広めでしたから、弦ピッチの
再検討は重要なプレイアビリティーの向上です(笑。
それにしてもタスクは色やけが大きいですね〜。指板内にあった部分と、明らかな
色の差が出ていますね。もともとの弦の溝は、彫り込みがかなり少ないタイプで、
ごらんのように歴然とした溝は確認できません。へこみという感じ?です。

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